ブログの登場により、誰でも簡単に情報発信ができるようになりました。従来のWebサイトでは、物理的にページを作成し、サーバーに固定的に保存していましたが、ブログでは、ユーザーがページを要求した時に、データベースから情報を引き出し、瞬間的にページを作成します。このオンデマンド方式により、ページは必要な時だけ存在し、不要になると消滅します。
ブログの普及により、Web開発の知識がない人でも、自由に考えや意見を発信できるようになりました。企業の社長や営業担当者、ミュージシャンや芸能人など、様々な人々がブログを通じて情報発信を始めました。これにより、それまで発言権のなかった人々が、自分の生き方や考え方を世界中に示すことができるようになったのです。
また、一般のユーザーも、商品やサービスの感想をブログに書き込むことで、情報発信に参加できるようになりました。釣り好きな人が釣具の評価を発信したり、ジャーナリストが現地の様子を報告したりと、様々な分野で情報が共有されるようになりました。
ブログの登場は、デジタルに強い人とそうでない人の情報格差を縮め、誰もが平等に情報発信できる社会を作り出しました。その後、Twitter(現在はX)、Facebook、Instagram、YouTubeなどの新しいプラットフォームが登場しましたが、情報発信の democratization(民主化)のきっかけを作ったのは、間違いなくブログだったのです。