オンラインショッピングモールに出店する本当の意味は、直接的な売上獲得ではなく、自社の知名度向上にあると言えます。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手モールへの出店は、日本国内で物販ビジネスを行う上で必須ですが、出店料や各種手数料などのコストがかさむため、高い利益率を維持するのは難しいです。
しかし、モールへの出店で得られる最大のメリットは、自社ブランドや商品名を多くの潜在的な顧客に知ってもらえることです。モールで商品を購入した顧客が、次にその商品を欲しくなった際、Googleなどの検索エンジンで商品名を検索する可能性があります。この時、独自ドメインの公式サイトがトップに表示されれば、顧客を直接自社サイトに誘導できます。
そのため、企業はモールへの出店と並行して、独自ドメインのWebサイトを用意することが重要です。SEOの観点から、独自ドメインのサイトがすぐに検索上位に表示されるようになるとは限りませんが、モールでの販売を通じて顧客に名前を売ることで、徐々に指名検索に強いサイトを作り上げることができます。
結論として、オンラインショッピングモールへの出店は、商品販売を通じた自社ブランドの認知度向上という長期的な視点で捉えるべきです。初期は利益が出にくくても、顧客との接点を増やし、独自サイトへの誘導を図ることで、手数料負担の少ない自社ECサイトでの販売基盤を築くことができます。モールと独自サイトを戦略的に活用することが、EC事業成功のカギを握っていると言えるでしょう。