特化型ポータルサイトは、総合ポータルサイトが抱えていた問題を解決し、生き残ることができました。その成功の理由は、特定のカテゴリーの情報に特化し、絞り込んだ検索を可能にしたことにあります。
特化型ポータルサイトの代表例として、ホットペッパービューティー、ホットペッパーグルメ、SUUMO、食べログ、エキテン、EPARK、Indeed、求人ボックス、タウンワークなどがあります。これらのサイトは、美容・健康、グルメ、住宅、求人など、特定の分野に特化することで、ユーザーに便利な情報を提供しています。
特化型ポータルサイトの大きな利点は、特定のカテゴリーの情報を条件検索できる「垂直検索」が可能なことです。例えば、エキテンでは、路線や駅、業種、サービス内容などの条件を指定して検索を絞り込むことができます。一方、GoogleやYahoo!などの検索エンジンは「水平検索」であり、広範囲の情報を浅く検索するのに適しています。
ユーザーが検索するキーワードには、主に3つのパターンがあります。1つ目は物販系のキーワード(ノートパソコン、消しゴムなど)で、オンラインショッピングモールが検索結果に表示されます。2つ目は地域ビジネスに関するキーワード(エステ東京、美容室仙台など)で、特化型ポータルサイトが表示されます。3つ目は素朴な疑問や説明を求めるキーワードで、今後は生成AIのチャットGPTなどが対応していくと予想されます。
ただし、生成AIが普及しても、SEOの重要性は変わらないでしょう。ウェブサイト運営者は、知識に関するお役立ちコンテンツを提供し続ける必要があります。ユーザーは、生成AIと検索エンジンの両方を使い分けるようになるため、棲み分けと多様性のあるサービスの提供が求められます。
特化型ポータルサイトの台頭は、Webの発展と情報の細分化に伴う必然的な流れでした。今後も、オンラインショッピングモールやオークション、口コミサイトなど、新たなWebサービスが登場すると予想されます。