総合ポータルサイトが人気を失った主な理由は、ウェブサイトの数が急激に増加したことにあります。一つのポータルサイトですべてのジャンルのウェブサイトを網羅することが困難になったのです。
ウェブサイトの情報は、複数のカテゴリーに該当することが多く、カテゴリー分けが難しくなりました。また、新しいジャンルの情報が追加されると、それに対応したカテゴリーに登録し直す必要があり、管理が大変になります。そのため、総合ポータルサイトを利用しても、目的のサイトが見つからないというユーザーの不満が高まり、利用者が減少していきました。
その中で、Yahoo! JAPANだけは2010年頃までカテゴリーを維持していましたが、現在ではカテゴリー検索エンジンは廃止され、代わりに網羅的なサイトとして運営されています。これだけの規模のサイトを運営するには、大勢の優秀なスタッフが必要です。
ウェブサイト運営において、情報のジャンルを広げすぎると専門性が下がり、管理が難しくなります。一方で、あまりにも絞り込みすぎると、マーケットが小さくなり、売上が減少してしまいます。大切なのは、自社で維持できる範囲で特化し、クオリティを保つことです。
Yahoo! JAPANやGoogleのように、豊富な資本と優秀な人材を確保できる企業は、大規模なサイトを運営することができます。しかし、そうでない企業は、自社の強みを再発見し、絞り込んでいくことが重要です。残ったコンテンツを強化し、優秀な人材や外注先と協力して、優れた企業を目指すべきでしょう。
総合ポータルサイトの盛衰からは、ウェブサイト運営における専門性と規模のバランスの重要性を学ぶことができます。