ポータルサイトという言葉が持つ本来の意味は、ホットペッパービューティーやエキテンなどの特化型ポータルサイトが登場する以前とは異なっていました。昔は、総合ポータルサイトが主流であり、インターネットに入るための総合的な入り口としての役割を果たしていました。
当時は、インフォシーク、BIGLOBE、OCN、ODNなどのインターネット接続プロバイダーが総合ポータルサイトを運営していました。これらのサイトは、インターネット初心者にWebの魅力を伝えるための案内役として機能していました。中でも、Yahoo!が最も強力な存在でした。
他にも、Excite、MSN(Microsoft Network)などの総合ポータルサイトがありました。MSNは当初、インターネットとは別のMicrosoft独自のネットワークでしたが、後にポータルサイトへと変化しました。さらに、MSNは検索エンジンのBingへと進化し、現在ではOpenAIと提携し、チャットGPTなどの生成AIの分野で新たな挑戦を続けています。
ニフティは、富士通がアメリカのCompuServeと提携して運営していたパソコン通信ネットワークが起源となっています。大学関係者やIT関連の専門家に人気がありました。
BIGLOBEは、NECが運営するインターネットサービスプロバイダーであり、以前はPC-VANという独自のパソコン通信ネットワークを運営していました。その後、インターネットへとシフトし、会員向けの総合ポータルサイトを提供しました。
当時の総合ポータルサイトは、あらゆる情報を提供することを目的としており、インターネットの入り口としての重要な役割を担っていました。しかし、時代とともに、特化型ポータルサイトが台頭し、ポータルサイトの意味合いは変化していきました。